火起こしに苦労は付き物
火を起こすのに誰しも苦労すると思います。
火起こしをした事が無い人が見ると、簡単そうに見えてしまいますが、とても骨の折れる作業です。
私は着火剤等は、七輪やグリルを痛めるので使わないため、1時間くらい掛けてじっくりと火越しをします。
私が火越しの際に使う道具は、「うちわ」と「バラした葦簀や簾」です。
電源が取れる場合には、プールや浮き輪を膨らませるのに使う空気入れを使う時もあります。
バラした葦簀よしずや簾すだれはよく燃える
夏に日差しを遮ったり、人の視線を遮ったりするために、葦簀や簾を自宅で使用している方も多いと思いますが、使っているうちに黒ずんで来たり、括ってある紐が切れてきたりして交換する場合もあると思います。
そんないらなくなった、葦簀や簾は捨てずにバーベキューの火起こしに有効活用する事ができます。
新聞を丸めて火をつけると、あっという間に燃えてしまい、その上燃えカスが舞い上がったり飛んでしまって、役に立たない場合が良くあります。
しかし、葦簀や簾はバラして火をつけてみると、簡単に着火するだけではなく、殊の外火持ちが良い事に加え、新聞の様にうちわで扇ぐと風で舞い上がってしまう事も少なくとても便利です。
もちろん、着火剤の様には行きませんが、自然の物を活かしてバーベキューを楽しみたい方にはおすすめの着火道具です。
葦簀や簾の買い替えを検討している方は、捨てずにバーベキューで活かしてみてはどうですか。
木炭 OR 備長炭 どれがいい?
バーベキューに使う「木」に悩んだら、まずは普通の木炭を買えば良いと思います。
余裕があれば、オガ備長炭も買っておくと木炭よりも断然火持ちが良いです。
最近はあまり見かける事が多くないウバメガシの備長炭がもし売っていれば、買っておいても損はないと思います。
ウバメガシの備長炭で焼くととても良い香りがして、ものすごくおいしくなり食欲が出てきます。
ただし、ウバメガシの備長炭は、木炭やオガ備長炭とは比べ物にならないくらい、火のつけ方が難しいです。それだけではなく、爆ぜる事もよくあるので、長袖・長ズボン・ゴーグル等の装備が必要だと思います。私はいつもゴーグルは必ずしています。
火起こしの手順
私がいつもやっている火起こしの手順を紹介したいと思います。
1⃣ バラした葦簀(よしず)や簾(すだれ)に火をつける
バラした葦簀や簾を20cm位に折って、20本位に火をつけます。
2⃣ 木炭を入れる
火をつけた葦簀や簾の上に小さめの木炭を置きます。
この時、木炭の角が炎に当たる様にすると、木炭に火が着きやすいです。
角から全体に徐々に燃えている部分を広げていく感じです。
逆に、木炭の面の部分に炎が当たる様に置くとなかなか火が着きません。
白い煙が出てくると、すぐに火が消えてしまうので、ずっとウチワで扇いで空気を送り続ける事が重要です。腕がパンパンになりますが頑張ってください。
バーベキューコンロや七輪を使っている場合で、下の方に通風口があっても、上から空気を送った方が良く燃えます。
3⃣ オガ備長炭を入れる
オガ備長炭がある場合には、少量の木炭に火を起こした後、オガ備長炭に火をつけると、火起こしが楽です。
この段階では、白い煙が出てきて火が消えてしまう事はあまりないので、自分のペースでやると良いです。
大量に火を使いたい場合や急ぎたい場合にはこの段階で、空気入れやブロアーを使うと早く火が起こせます。
火起こしに空気入れを使うと便利
キャンプやバーベキューは工夫次第で、道具を別の用法に活用すると便利に使える場合も多いです。
上でも述べましたが、電源がある所なら、火起こしに、プールや浮き輪を膨らませるときに使う空気入れで送風すると早く火起こしができます。
空気入れは夏に数回使う程度であまり出番のない道具ですが、火起こしに使うと便利です。
ただし、通常の使用方法とは異なるため、注意すべき点もあります。
空気入れを火起こしに使う際には、空気入れの空気取り入れ口から灰が入らない様に注意が必要です。
私の使っている空気入れも故障こそしていませんが、灰がいっぱいこびりついてしまっています。
火消壺も便利
火を消すときには、火消壺を使うと便利です。ものの数分で火が消えます。
オガ備長炭や備長炭は火持ちがとても良いので、一度で燃え尽きない事が多くあるので、火消壺を使って火を消すと、次回のバーベキューやキャンプで使用する事ができます。
火起こしと化学
火起こしの際には、「分解燃焼」と「表面燃焼」と言う、種類の燃焼が起こっています。
分解燃焼とは、燃やしたい物が加熱されて分解して、その時に発生する可燃性蒸気が燃焼し、炎を出しながら燃えます。新聞紙や葦簀・簾は燃やすと分解燃焼をします。
表面燃焼とは、燃やしたい物の表面だけ赤く燃える燃焼を言います。分解や蒸発はせず、炎も出ません。木炭は表面燃焼をします。
木炭を燃やす前に、新聞紙を使った事がある方も多いと思いますが、なぜ木炭よりも新聞紙の方が燃えやすいかと言うと、分解燃焼により燃えているからです。
一般に、可燃性蒸気が発生しやすい物ほど燃えやすいとされています。
したがって、分解・蒸発のない燃焼の表面燃焼を行う木炭よりも、可燃性蒸気を出しながら分解される分解燃焼を行う新聞紙や葦簀・簾の方が着火しやすいのです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
飯盒でご飯を炊く前にぜひチェックしてみてください!!