英検換算努力度 | レベル | 難易度 | 標準学習時間 | 実際勉強時間 | おすすめ度 |
筆記試験:英検2級~英検準1級相当 口述試験:英検3級面接試験相当 | レベル 5.75 | 普通 | 500時間 | 筆記試験:110時間 口述試験:100時間 | ☆ |
口述試験の実際勉強時間の内訳は、「法律の改正チェックに30時間」「ICレコーダーの吹き込みが20時間」「勉強が50時間」です。
他の士業資格とのダブルライセンスとして取得してみてはどうでしょうか。
海事代理士試験の口述試験の難易度ってどれくらい?
分かりやすくするために英検で例えると、英検3級の面接試験相当だと思います。
ただし、英検の面接の様に頭の中で考えて答えを出すと言うものではなく、頭の中にあらかじめ記憶してある情報を引っ張り出して来て答えると言う様なテストです。
なので、知らない問題は絶対に答えられません。
逆に言えば、知っている問題は必ず答える事ができます。
口述試験の合格率を見れば、そこまで難しい試験ではない事は分かると思います。
口述試験対策は何をした?
筆記試験終了後に自己採点をした結果、60%を超える正答率だったので、すぐに口述試験対策に取り掛かりました。
とは言うものの、実際に何をすれば良いのか分からなかったので、単語カードとICレコーダーを用意して、オリジナルの教材を作る事から始めました。
そのほかに用意した物は、筆記試験から使用している「海事代理士合格マニュアル」と「海事代理士口述試験対策問題集」と「過去問」です。
「過去問」は、国土交通省の「海事代理士になるには」と言うサイトで入手できます。
新しい試験問題が公表されると、古いものが一つずつ削除されてしまうので早めに入手しておいた方が良いです。
こちらをクリックすると、国土交通省の「海事代理士になるには」に移動します。
まず初めに口述試験対策に入る前にやった事が、筆記試験同様に、法改正のチェックです。
「海事代理士合格マニュアル」と「海事代理士口述試験対策問題集」と「過去問」の三冊全て法改正をしっかり調べたので、30時間程度この作業にかかっていしまいました。平日は1日に2~3時間程度で土日は一日中やって終わらせました。
この作業をしているとだんだんと試験の傾向が見えてきました。
過去問の焼き直しが多く出題されると言う事が分かりました。筆記試験と全く同じ特徴です。
単語カードを使って呪文の様に覚える!!
口述試験対策として最初に、単語カードを作りました。
具体的には、少し大きめの単語カードを用意して、「海事代理士合格マニュアル」と「海事代理士口述試験対策問題集」と「過去問」の口述試験の問題を表面に、模範解答を裏面に記入しました。
重複している問題も多かったのですが、そういう問題は重要だと言う事で、重複したまま単語カードを作りました。
単語カードを作る時のポイントは、単語カードの裏面に記入する解答には、模範解答をそのまま書き写すのではなく、自分が覚えやすい様に、短くしたりして、簡潔な表現に直した解答を書き込みました。
また、「~を2つ述べてください。」と言う様な問題で、模範解答が3つ以上記載されているものは、最も簡潔に表現された2つの解答のみを単語カードに書きました。
余計なものは覚えていても、必要ありません。
ICレコーダーは最強の武器!!
単語カードを作ったら今度は、単語カードに書いた問題と解答をICレコーダーに吹き込みました。
この時、吹き込む順番が重要で、ファイル1:「問題A」次にファイル2:「解答A」、ファイル3:「問題B」次にファイル4:「解答B」の様な感じで問題の次にすぐに解答が来るという順番が良いと思います。
問題と解答のフォルダは、分けない方が良いと思います。
この作業におおよそ20時間程度かかりました。うまく録音できなかったり、犬の哭き声が入ったりしたので何度も録音し直したりしてしまいました。
余談ですが、この作業をして、意外な良い効果がありました。
それは、声の通りが良くなりました。咳ばらいをしなくてよくなったと言うか、歌が上手くなったと言うか、とても喉の感じが良くなりました。
この効果は、最後にICレコーダーに声を吹き込んでから1カ月位続きました。
プレゼンなんかを多くやる方は、ICレコーダーに自分の声を吹き込んでみると良さそうだなと言うくらい喉が良くなります。試してみてください。
海事代理士試験の口述試験の勉強方法は?
単語カードとICレコーダーの準備ができたら、最初のうちは単語カードの問題を見ながら、ICレコーダーの問題を聞き、単語カードの答えを見つつ、実際に声を出して解答を述べてみてから、ICレコーダーの解答を聞く。
そんな感じに、慣れてくるまでは勉強していました。
解答を一通り覚えてきたら、単語カードは使わずに、ICレコーダーの問題を聞いて、答えを声を出して言ってみて、それからICレコーダーの答えを聞くと言う様な感じにしました。
問題を聞いた瞬間に考える事なく、答えが言える位になるまで、この練習を繰り返しました。
口述試験時の服装は?
私の海事代理士口述試験時の服装を述べようと思います。
どんな服装で行ったと思いますか?
普段着で行きました。
具体的に言うと、Gパンにコーデュロイジャケット(型はGジャンで、生地がコーデュロイのもの)を着て、ハンチングを被って試験に行きました。
もちろん、試験中はハンチングは取りました。
ハンチングを取るとちょうど右に出ているアバターそっくりになります。
試験会場の待合室にいた、私以外の男性は全員スーツでした。女性も2人か3人いましたが、スーツの人と普段着の人がいました。普段着と言っても、スーツではないと言う様な感じの服装でした。
面接試験なんだからスーツで行くべきだと思われる方も多いと思いますが、採用試験とは違って人物を見るわけではなく、知識を確かめるのが試験の目的だと思うので、服装は気にしなくても良いと思います。
実際に普段着でも、私は合格しました。
なので、スーツを持っていない人や嫌いな人でも問題なく合格する事ができます。
ちなみに私はスーツがとても好きな方です。スーツが嫌いだからスーツで行かなかったのではありません。
繰り返しになりますが、服装は合否には全く関係ないです。
普段スーツを着慣れない方は、スーツを着て緊張を増加させる必要はないと思います。
自分のベストを尽くせる服装で試験に行くのが一番良いと思います。
国土交通省本省に到着
海事代理士試験の口述試験は、国土交通省本省で行われました。
入口の守衛さんに受験票を見せて構内に入りました。
筆記試験の試験会場では、入り口で首から下げる許可証を渡されましたが、口述試験が行われた国土交通省本省では何も渡されませんでした。
しばらく行くと、また守衛さんがいました。ここでは、受験票の提示などを求められることはありませんでした。
この2人目の守衛さんを背に右にある建物に向かいました。この建物の入り口にも守衛さんがいて、受験票を見せると、「この建物ではありません。」とけんもほろろに追い返されました。どの建物で口述試験が行われるのか聞いても教えてくれませんでした。
外に出て、周りを見渡してみると、地下に入る入り口があったので地下に入っていくと、「海事代理士試験受付」と書かれた張り紙が目に留まり、矢印の方向へ向かいました。
すると、待合室があり、待合室の入り口で受付をしました。
この時、合格証書に記載される「氏名」と「生年月日」に誤りがないか、確かめる様に言われました。こんな風に言われると、何度見直しても、どこか間違っているんじゃないかと気になってしまいます。
待合室の中には、受験者がざっと見た目では、30名位いたと思います。
上述の通り、ほぼ全員スーツを着ているので、ハンチングを被った格好の私が入っていくと、皆一斉にこっちを見ました。
「こいつ落ちたなっ!!」的な視線を集中的に浴びましたが、気にしませんでした。
「落ちるのは俺じゃない!!」自分にそう言い聞かせました。
この部屋には、会議用の大きな楕円のテーブルがあって、良い椅子もありました。
皆、最後の詰めの勉強をしていました。
私はテーブルが空いていなかったので、椅子に座って最後の勉強をしました。
しばらくして、控室移動の時間になって、控室に移動しました。
と言っても、試験室の前の廊下に椅子が用意されていて、そこで待つだけなのですが・・・。
口述試験開始!!
海事代理士口述試験の試験時間は、15分です。
これには、次の試験科目への移動時間も含まれています。
実際の試験時間は、一科目3分で合計12分です。
3分経つと「ち~ン♡」と、お店のレジなんかに置いてある、呼び鈴がなります。
海事代理士口述試験の試験科目は、全部で4科目あります。
一つの科目が終わると、次の科目の場所に移動して、試験を受けます。つまり、科目ごとに試験官が異なります。
私の場合には、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」から始まり、「船舶安全法」「船員法」そして最後が「船舶法」でした。
海事代理士口述試験の注意点 ~超重要~ 絶対読んで!!
海事代理士口述試験の最大の問題点は、試験官が質問する声が聞き取れない事です。
なぜ、聞き取れないのかと言うと、自分の担当以外の試験官も同時に受験者に質問を開始するからです。
試験を行う部屋には、4名ずつ2グループの合計8名の受験者が同時に試験を開始します。
すると、一斉に大きめの声で試験官が質問をするので、自分の試験官の声が全く聞こえなくなります。
私は初っ端から、質問が聞き取れなくて「もう一度、お願いします。」と言って、問題を聞き直してしまいました。
こんな状況は全く想定していなかったので、気分的なダメージはとても大きかったです。
もうダメかもと一瞬思いました。
全ての試験科目が終了した時点になると、結構多く問題を聞き直したと思います。
英検の面接試験でこんなに多く聞き直したら、絶対に不合格だろうなと言うくらい問題を聞き返しました。
本当にこの点は頭に入れて、試験に臨んだ方が良いです。気分がずっと楽になると思います。
「問題を出す試験管の声と、解答する受験者の声が大きくて、自分の担当の試験官の声が聞き取れない。」
この事を考慮して口述試験の試験勉強をしていくと良いと思います。
しかし、何度聞き返そうが、正答を答える事ができれば合格するので、落ち着いて質問を聞き、そして答える事ができれば、全く問題ありません。
口述試験終了
口述試験が終了すると、その場で解散です。
帰り際に、年配の守衛さんから「どうだった?」と声を掛けられました。
ハンチングを被って省内を歩いている人なんて皆無ですので目立ったのでしょう。
私は、「難しくて全くダメでした。」と答えました。
すると守衛さんが「まだ来年があるから、来年また来て。」と言って励ましてくれました。
感じのいい守衛さんだったので、「じゃあまた来年。」と言って、その場を後にしました。
しかし、私は二度と国土交通省本省に現れる事はありませんでした・・・。
「おぉ~、何か結末が寂しい感じだゾ!!」
最後に
私が受験した時の試験内容と感想をまとめてみました。
順番 | 試験科目 | 問題数 | 感想 |
1 | 船舶職員及び 小型船舶操縦者法 | 6問 | 第1問目から質問が聞き取れなかったので聞き返す。 →頭真っ白。 3~4問できた。 嫌な予感・・・。 |
2 | 船舶安全法 | 5問 | 5問完答。満点。 質問と答えを2回繰り返しても、時間がかなり余った。 嫌な予感を完全に払拭。 |
3 | 船員法 | 6問 | 難しかった。 船舶安全法が良くできていた後だったので、ショック。 3~4問できた。おそらく、3問正解だと思う。 再び嫌な予感が襲う。 |
4 | 船舶法 | 6問 | 第1問目から第5問目までは完璧にできた。 第6問目が分からなかった。 5問できた。 でも、何となくガッカリ。 |
分からなかった問題は、全て初めて耳にした問題です。
勉強した過去問の焼き直し問題は全て解答する事が出来ました。
逆に考えると、過去問の焼き直し問題しか、答えられませんでした。
それでも、合格できました。
船舶安全法の所の感想にある「質問と答えを2回繰り返しても、時間がかなり余った。」と言うのは、一度問題を完答したら、時間が余ったので試験官が「もう一回やる?」と聞いてきたので、「じゃあ、やります。」と返答して、二回目をやりました。
二回目と言っても質問は全て同じで、私も同じ答えを言いました。
まとめ
海事代理士試験の口述試験対策は、ICレコーダーを使うのがおすすめです。
少しにぎやかで、話が聞き取りにくい様な環境で、問題を聞く練習をすると良いと思います。
質問は何度聞き直してもOKです。
服装は合否に全く影響しません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
海事代理士 試験概要・筆記試験対策もキニシカでチェック!!